2017/04/19

実家の愛犬が天に旅立った日

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実家の犬が亡くなりました。

 

今は離れて暮らしてますが、私に一番懐いてくれていました。

10年くらい前に、大学卒業して就職せずニートになってしまった時期が3ヶ月ほどありましたが、その時ぼんやりした時間と心の隙間を埋めてくれたのが愛犬のルナです。

 

私が実家に帰ると、はしゃいで走ってぐるぐる回って、普段見ないくらい喜んでると家族が言っていました。
確かにびっくりするくらいの歓迎でした。

 

亡くなったのは夜中の2時、母はルナが苦しそうだったのでまだ起きてて、お皿洗いがまだだったので洗いに行って、戻ってきたら息をしていなかったということです。

普段から餌を食べる時も見てると食べないらしく、
死ぬ時も見てると死ねなかったかもしれません。

私はどちらにせよ看取れなかったので
せめて最後までと次の日会社を休んで火葬まで見送りをすることにしました。

 

箱に入ったルナとお線香を前にして、家族葬を待つ時間

悲しすぎて何も考えられないです。

 

度々実家に帰るたびに、ルナは老化が進んでました。

 

最初、「階段登れなくなってん」と聞いたとき

このとき初めて、犬が人間より早く歳をとることを実感しました。

 

それまで頭でわかってても、見た目はそんなに変わらないしわりと元気だし、ふーんっていう感じだったんですが

前にできてたことが、こんなに短期間でできなくなる?と思いながら実家でそれを見たとき、
結構ショックでした。

 

それから、散歩をあんまり嬉しがらなくなったと聞きました。

ニートの3ヶ月はルナと何度も散歩に行ったけど、はしゃいで私より先に行って、畑を走り回って追いかけてもつかまらなかったです。

 

でも本当でした。
本当に、老いで体力がなくなってきてるんだと感じました。

 

その頃から実家に帰っても、玄関まで走ってこなくなりました。

近くに行ってルナと声をかけると、喜んでくれていました。

 

その後、見た目にも変化が表れました。
皮膚が柔らかくなって顔がしわくちゃになってきて、おばあちゃんだなぁとわかるくらいになってました。

 

そして、白内障になりました。
目が白く濁って目やにが出て、

たまにしか家に帰らないので見慣れないせいもあり、かわいそうで、見るのが辛かったです。

 

耳が遠くなって、最後の半年は私が近くに行っても、あまり興味を示しませんでした。

 

 

死期が近いと思っていても、何をしたらいいのかわかりませんでした。

今思い返すと、後悔することがたくさんあります。

 

一緒にいた10年前、ニートの3ヶ月と仕事を始めてから1年間、
今はもう禁煙していますが、当時私は部屋で煙草を吸ってました。

ルナは私に懐いてたので二階の部屋まで来て扉を爪でカリカリして、開けると中に入って来ました。

犬の嗅覚は人間の何倍もあるのに、それでも不快な煙の中一緒にいました。
その時喫煙者だった自分を後悔しています。

 

 

私が子供を産む時、里帰り出産をしました。約2年くらい前です。

もうルナは老いが進んでいましたがそれでも私が帰ると喜びを精一杯表現してくれました。

 

実家で一部屋借りて、産むまでの1ヶ月と産後1ヶ月を過ごしました。

産前はルナに構う余裕がありましたが、赤ちゃんが生まれると、赤ちゃんの方に注意がいきっぱなしでした。

新生児なので、なるべくベビーベッドのある部屋にはルナは入れないようにし、
入りたがっても扉を閉めてしまいました。

 

ルナは赤ちゃんが生まれても何も変わらないのに、
ルナへの対応が冷たくなってしまったことを、その時も気になってはいたけど、今はもっと後悔しています。

 

 

冷たくなったルナを目の前にして、

もっと何かしてあげたらよかったと思って
「ルナに何をしてあげれば喜んだやろ」

というと、母が

「あんたが帰って来た時一番喜んでたけどなぁ」
と言いました。

 

15年もあったのに可愛がってたのは2年もないです。
ルナにプレゼントを買ったりお土産を買ったりしたけど、
そんなこと、単なる自己満足でした。

 

ルナにとっては会えることが全てやったんやと思います。

 

ルナが死んでしまって、今私はルナのそばにいますが、

私が一人暮らしをするために家を出て数日の間、
ルナは私が帰ってくると思って玄関で待ってたと家族に聞いたことを思い出しました。

 

ルナは話せないので何をして欲しいのか伝えられないし、私も老いたルナを見てどうしていいかわからなかったけど、

ただ単にこうやって近くにいるだけでよかったんやと今更ながらにわかった気がしました。

 

ルナが倒れてから亡くなるまで、一週間でした。
連絡が来てからは5日でした。
それでも時間はいっぱいありました。

 

世話をしていた母と父は、苦しそうなルナを何度も見て辛い思いをしたと思います。

白内障がかわいそうでそれでも何もできなかった自分は情けないです。

 

あっという間の15年でしたが、確かに自分も歳をとった15年です。

桜の綺麗な頃、すっきりと晴れた日、ルナにぴったりです。
かわいいルナが迷わず天国へ行けるように、
今からお見送りをします。

 

ありがとうルナ。大好きでした。って過去形じゃありません。

これからもその尊い存在を、一生愛し続けます。